「社内コミュニケーション活性化」とひとことで言っても、 どの方向からこのお題を眺めたら良いんだろうと、年始から考えていました。

頭に浮かんだことは3つ。

  • お互いの弱さを補い合える、助け合える組織
  • 計画的に偶発を作り出すこと
  • 欲求5段階で我々はどこにいるんだろう

お互いの弱さを補い合える、助け合える組織。

これは少し前の中村桂子さんのYAMAPとの対談からヒントを得た話だけれど 世の中的にもカオスな時代を生き延びるためには「どう強者になるか」というよりかは 「いかに助け合うか」にかかっている様に感じています。

会社単位で見れば、真正面からでは立ち向かえないことに対して、うまいこと工夫して 自分たちのオリジナリティを生み出して生き残る。 個人間では、お互いの弱いところは誰かに助けてもらい、強いところは助けに行く。

それが当たり前に出来れば、ずいぶん活路はあるんじゃないかなぁと。

計画的に偶発を作り出すこと。

「計画的偶発性の理論 (Planned Happenstance Theory) というのはクランボルツという人の考えたキャリア論だそうです。原著は読んだことがなく二次情報だけしか知らないのですが、組織においても「偶然のコラボレーションが起きやすい環境を計画的につくる」というようなことかなと理解しました。

誰がどんなことを知っているか、どんなことに困っているかを発信しやすくして、見つけやすくしておけば「あ、それ私知ってますよ、ヘルプ出来ますよ」が起こりやすくなるんじゃないかなと。他にも、仲間を見つけて勉強会をやったり、そういうことが管理者抜きでも自然と起こり始めると、あ〜なにか変わってきたのかも知れないと言えそうです。

欲求5段階で我々はどこにいるんだろう。

有名なマズローの5段階の欲求の話がありますが、組織にも当てはまるんじゃないかなと思っています。助け合いのコミュニケーションでは「承認の欲求」において、また、よくあるキャリアプランというのは「自己実現の欲求」あたりでようやく機能し始めるため、そもそもその下層の欲求が満たされていないと、その先の欲求や幸福実現のことは考えられないんですよね。

いくら高尚なことを伝えても、その土台となる欲求が満たされてないと理解されず、あまり意味がないということです。 (この自己実現の理論は学術的な正当性について議論があるようですが、個人の体感としては芯を食っていると感じてます)

「生理的欲求」や「安全の欲求は」安定したビジネスや労働環境、見合った給与やパワハラが無いとった基本的な部分で、これは分かりやすいです。

個人的にキーになりそうと感じるのはその次の「社会的な欲求」で、仲間とのチーム感だったり、いわゆる組織効力感と言われる「自分たちならできる」という雰囲気作りが土台としてしっかり出来ていること。

誰かを助けてあげたい、助けてあげることで承認されたいというのは、この次のステップの話なんだろうなと思います。 自分のチームでは、ちょうどこの「社会的な欲求」の土台をつくるようなリーダーシップについて管理職間で感覚をあわせることが出来てきた、くらいかな。

ところでこの欲求には「超越」という続きがあるんですね。 なんだろう、「親子の愛」「宗教や神」とかそういった根源的ななにかのことなのか「効果的な利他主義者」のことを言っているのか。 この概念は、前述の土台や前提の欲求を飛び越えてくるのでまた違ったベクトルだと思いますが、いったんお仕事上は考えないことにしておきます。

機会があったら調べてみようかな。